前置き
こんにちはもとまさです。
青年海外協力隊として派遣される前に日本では70日間の派遣前訓練が実施されます。訓練の50%は語学訓練。それ以外の訓練はボランティア事業の把握、安全管理、健康管理、調査手法、野外訓練、所外活動などなどボランティア活動を行う上で必要な知識や技能の習得を図る講座で構成されています。
ただ、授業を受けるだけではなく、(人数は隊次によるが)200名近くの隊員で70日間の集団生活を送ることで協調性を育んだり、仲間ができたり、ストレスに耐えたりする時間が与えられています。
人によっては辛かったり、リタイアしたり、ストレスで体調を崩したりするようですが、もとまさはどうだったのか? 訓練は厳しいのか? 日本中のトップクラスの人材が集まっているのか? これからの将来に良い影響を与えそうか?
今回はそんなことをつらつらと(不満を)書いてみようと思います。
35℃の風呂?生ぬる~い訓練生活が苦しい?
※一部不適切な表現があるかもしれません。責任は負いませんのでご容赦を。
(2017年8月20日追記:自身で読み返してみて、結構性格の悪い記事を書いたなと思います(笑) 言葉遣いも不快感を与えると思います。それでも、読んでみたい!という方のみお読み下さい。)
さて、青年海外協力隊へ応募するまでは色々なブログから情報収集を行い、試験対策を行うと同時に、青年海外協力隊での活動や派遣前訓練の内容などを知ることができました。かなり多くのブログで派遣前訓練は「本当に大変だった!」「この70日で成長した!」「皆すごい人ばかり!」ということが書かれていました。勝手に日本中の凄い人たちが集まっていて、そんな人が大変な想いをして送る訓練生活はさぞ成長できることだろうと期待して訓練所に向かうバスに乗ったことを懐かしく感じます。
訓練開始、確かに今までとは異なる生活環境、早朝起床・23時就寝の慣れないタイムスケジュール、初めて学ぶポルトガル語、知らない人との共同生活は肉体的、精神的に疲れました。
でも、それだけ。それだけなんです。
大学のように高度な授業があるわけでも、自衛隊や軍隊のように肉体的・精神的に追い詰められるわけでも、途上国のように衛生・生活環境が悪いわけでもなく、恵まれた環境で自身を高める環境が揃っていて、そこで活動をしている。そんな場所で自分のために70日を費やせる機会が与えられているのです。
これが、しんどいだの不満だのという声があがること自体不思議でなりません。
本気で言ってるの?!お前は小学生か!!
ある訓練生が言いました。
「部屋が寒すぎます。なぜ暖房を消すのですか?もしここで体調を崩して、派遣延期・中止になったらどうしてくれるんですか?」
「婦人科講座は女性が必須で男性が自由参加であれば、男性の方が自習時間が多く不公平です。男性も受講必須にするか男性講座を開くべきです。」
「所外活動が暑すぎて体調を崩した。/崩しそうになった。なんで猛暑の中あんなプログラムにしたんですか?」
「語学講師の教え方が悪い。なんで文法を一つ一つ説明して、一番わかってない人に合わせてくれないの?」
「浴室にものを置いてはいけないルールですよね?決まっているんだから守りましょう!」⇒「今から変更する?!今までルールを守った人のために折衷案を立てませんか?」
率直に言って、こんな幼稚な人と訓練を一緒に受けているのかと思うと自分自身が情けなくなりました。これから途上国で活動をしようとしていて、そのための準備をしており、状況も過酷になっていく。目的や目標すべてを忘れて今の不自由さに文句を言っている人がなぜこの空間にいるのか。
共同生活とはこういう人が途上国にもいるから今のうちに慣れておきなさいということなのか?そうしたら、その人たちは派遣されてから何をするのか?
ある意味訓練とは別のところにストレスがあり疲れました。幸い同じ班にはこのような人がいなかったため幸せな時間を過ごすことができましたが。
「部屋が寒すぎます。なぜ暖房を消すのですか?もしここで体調を崩して、派遣延期・中止になったらどうしてくれるんですか?」
⇒寒いのであれば上着を使ってはどうでしょうか?これからもっと寒かったりもっと暑いところへ行き、暖房もクーラーもない場所、もしかしたら水も電気もないところで活動を行うと思います。ここで体調を崩していては任地での活動が思いやられます。しかも、冬ではなく春の訓練であるということも忘れないで欲しいところです。
「婦人科講座は女性が必須で男性が自由参加であれば、男性の方が自習時間が多く不公平です。男性も受講必須にするか男性講座を開くべきです。」
「婦人科講座は女性が必須で男性が必須の意味がわかりません。これは性差別です。」
⇒これは何のためのプログラムでしょうか?まずジェンダーの問題ではなく、生殖器の形態が異なるために女性の方が感染症を起こしやすくその分注意が必要であるために開かれている講座です。それをなんでも「平等、平等」と言って男性の時間を浪費させるのは違う話ではないでしょうか?なぜジェンダーの話になるのでしょうか?常に目的を考える癖を身に着ける必要があると考えます。。
「所外活動が暑すぎて体調を崩した。/崩しそうになった。なんで猛暑の中あんなプログラムにしたんですか?」
⇒まず、気象予報士でも翌日の天候を80%程度しか当てられないといいます。プログラムを作成する段階で天候を予想することは至難の業ではないでしょうか?また、これからはより過酷な地で活動をするため柔軟性を持って対応してほしいところです。また、何かが起こるとすぐに他人の責任へ転嫁するのはあまりいただけないかと思います。自身の体調は自身で管理しましょう。
「語学講師の教え方が悪い。なんで文法を一つ一つ説明して、一番わかってない人に合わせてくれないの?」と言いながら授業中質問をしない。
⇒日本の今までの授業に慣れているとそう感じるのかもしれないですが、その授業のお陰で英語が話せない日本人を作ったのではないでしょうか?コミュニケーションのツールとして実際に任地で使うために学ぶということはこういうことなんだと理解してほしいところ。また、文法ももちろん大事ですが、わからないのであれば自身で手を挙げて質問をする必要があります。それなくして、文句を言うのは少し幼稚ではないでしょうか?やってもらって当たり前精神では、これからの活動に暗雲が立ち込めるのではないかと心配してしまいます。
「浴室にものを置いてはいけないルールですよね?決まっているんだから守りましょう!」⇒「今から変更する?!今までルールを守った人のために折衷案を立てませんか?」
⇒まず、「ルールは守るためのもの」と思っている人が多すぎないでしょうか。守るためでなく、他に目的があることを意識できていないと思います。「他の人が気持ちよく使うため」「安全を確保するため」「効率化を図るため」そう言った目的があり、もしそれを改良できるのであればルールは改訂するに限ります。目的を意識せず、何も考えず言われたことをやるだけの日本人は任地へ行っても何もできないと思います。思考を停止させた人は視野も影響力も自主性も低いと思うのはもとまさだけなんでしょうか
「日本中の凄い人たちが集まっている」って本当?!
(自分のことを棚に上げて言えば)正直に言って、そんなことはありませんでした。ほんの数名、これからもっともっと大きく成長するんだろうなと思う人に出逢えましたが、ほんの一握りでした。もちろん会社で働いていたときと比較すれば、スペックの高い人が集まっていることは事実です。バイリンガル、トリリンガル、各種スポーツで全国経験がある、途上国でのボランティア経験、国際機関でのインターン経験、有名大の卒業生…。でも、ここが最終目標になっている人が多いように感じました。「これから先の将来何をするの?」と聞いたときに将来を語れる人が思ったよりも少なく、少し残念でした。
「途上国のために何か行動を起こしたい」と想い、実際に行動を起こした人たちが集まっているため、同じ志を持ち、熱い情熱を秘めている分一緒に居て居心地は良かったです。でも、「日本中の凄い人たちが集まってるの?」と聞かれると、返事に困るなというのが正直なところです。
ただ、とても性格の良い人が多く、一緒に居て楽しかったり人のことを思いやれる人が多いのは事実なのでそういった意味では良い人材が集結しているように感じます。85%程度の人は良い人ですね。一般社会と比較したら各段に偏りがありますよね。これからも一緒に居たいと思える友達がたくさんできます。訓練を受ける人はこれから人脈作りにも力を入れてほしいなと思います。
訓練はそんなに厳しくない?!
もとまさ自身訓練が厳しくて大変だとは思いませんでした。ある程度ルールは設定されており時折窮屈に感じることはありましたが、厳しすぎる、ストレスが溜まる、帰りたいということはありませんでした。
個人的にはこの程度は楽しんで乗り越えてほしいと思います。でないと、任地で活動をする前に自分のことで手一杯になって何もせずに2年を終えることになりますから。そうなれば何のために行ったのかわからないですよね。
因みに講座中に寝ている人が多すぎて驚きました。国民の血税を使って行う講座で寝れる人の神経を疑います。これじゃあ、議会中に寝ている国会議員と変わらないですよね。間違っても国会議員に対して文句を言える立場にないことを忘れないでほしいなと思います。そして、何がぬるいかと言うと、この寝ている人たちのほとんどは起こされることなくお昼寝を続行できること。もし、自身がJICA職員であれば起こすか退室させますけどね。そういう意味でもぬるいです。
提出物に関しても、ある程度は「ごめんなさい。すぐに対応します。」と言っておけば期限が過ぎても許されるようです。また、70日間毎日忘れ物0を目標に活動していた200名ですが、ついに達成されることなく訓練を終了しました。このメンバーであれば達成できると信じていたので少し残念でした。「忘れ物をしない」みなさんそれぞれの事情があって、忙しかったり大変だったのだろうと察しますが、この程度は軽く乗り越えたかったなというのが個人的な感想です。
35℃のお湯で成長できるの?!
もちろん、35℃のお湯でのんびり浸っているだけでは成長なんて望めません。ただ、この訓練期間70日間に関して言えば、自身でお湯の温度を調節できると思います。「+αの活動をいかに行えるか?」がポイントです。今まで挑戦してこなかったことにどこまでぶつかっていけるか。結局今まで通りに生活していてはもちろん成長なんで望めません。
例えば、今まではシャイで人前に立つことは苦手でした。でも、発表のときに手を挙げたり、班長になって人をまとめる役にチャレンジしたり、自主講座を開講したりという+αの活動をすることは間違いなく成長に繋がると思います。
「実際に行動に移せるか?」
これが重要です。訓練に参加する前は「これからは違う私になるんだ」なんて妄想しますよね。で、結局訓練が終わってみたら「いつもの自分だった。」なんてことはよくある話。今までと違うことをするのには不快感もストレスも痛みも伴います。失敗して、恥ずかしい思いをして嫌に感じることでしょう。でも、自分で自分を追い込まないと35℃のお湯でのんびりしているだけになってしまいます。
「迷ったらやってみる!」
「迷ったなら後先考えず手を挙げる!」
そうすれば、あとはやるしかないですから。その一歩が自身を成長させてくれます。自分でお湯の温度を上げて下さい。成長したいと思って来ているのであれば成長しましょう。自分のためだけに70日間費やせることなんて、こんな貴重な時間そうそうないですから。「やればよかった」なんて後から後悔するぐらいなら「まずやってみる」。チャレンジしている最中は辛い思いも沢山しますが、終わってみて「やらなきゃよかった」と思うことの方が少ないと思います。「しんどかったけどやって良かった!」と思うことの方が圧倒的に多く、自分を肯定してあげられる機会になります。そうすれば自信が付くし次からもどんどんチャレンジできる正のスパイラルに自ら飛び込むことができます。大事なのは最初の1歩。
「まず手を挙げる」
きっとあなたを成長させます。NO PAIN, NO GAIN. DON’T HESITATE!
お湯の温度はあなた次第。