こんにちは青年海外協力隊の薬剤師隊員としてモザンビークで活動中のもとまさと申します。モザンビークに来る前は会社員として日本で働いていました。いわゆるサラリーマンです。 サラリーマンであれ、青年海外協力隊の隊員であれ何かを新しく始めようと思えば上長に相談する必要があります。そんなときに、上司の一言でやる気が出たり、逆に奪われたりしてしまうものです。今回はやる気を根こそぎ奪ってくれた言葉を見ながら、何がいけなかったのか、自分自身が部下と接するときにどの部分に注意しなければならないのかに注目しながら紹介したいと思います。
君を認めると他の人も認めないといけないからね
新しい取組みや活動、他の人がしていないことを提案したときに言われたのがこの言葉。「もとまさ君の提案はいいと思うんだけど、これを認めると他の人も同じような提案をしてきて、認めなくてはならないでしょ。」
上司は「提案は良いと思う」としながらも、「前例がない」「前例を作りたくない」ということで提案を却下しています。非常に役所的な考えですね。提案自体に改善点や問題があるのであればもちろん却下されるのはわかります。ただ、せっかくいい提案をしているにも関らず「前例がないから」という旧体質的な理由で却下されるのはどうも納得ができません。それにも関らず、「事務所としては隊員を応援したい。思った事はどんどん提案してほしい。」なんて言うもんだから困ったものである。
「いい提案であるが今がその時期ではない」という言うのであればそれを論理的に説明する必要があります。年度の切り替え時期なのか、職員の入替があるのか、会社の方針と違うのか…「前例がない」「前例を作りたくない」という理由ではこれから新しい提案が出てくると期待している方が不思議です。
上司はチャレンジ精神のある部下がどんどん挑戦できるようにサポートするのに加え、至らないところをフォローしたり、周りにフォローするように促すのが仕事なのではないでしょうか。少なくとも、自分自身の保守的な考えで部下のやる気を削ぐのは避けたいところです。
ポイント
部下の提案に改善点や問題点がある場合はその部分をどうすれば良くなるかということを考え、「前例がない」という旧時代的で抽象的な理由でやる気を奪わないように注意しよう!
予算がないんだよね
こちらもよくあるフレーズですね。
どのような場面でも出てくるこのフレーズ。これを言われてしまうと「じゃあ、何もできないじゃん!」となってしまいますね。せっかく新しい事にチャレンジしようとしているのにも関らずやる気を損ねるのは目に見えています。ただ、お金がないのは事実。どうすれば良かったのでしょうか?
もちろん、お金がないことは簡単に変えられません。ただ、部下も予算や内容を吟味して提案をしているものです。上長としてはそのことを尊重しつつ、このように伝えてはどうでしょうか。「君の提案は良いと思う。ただ、今この金額をぽっと出せるほどお金に余裕がないのが現状なんだよね。今残っている金額が80万円で、来年の4月までにこの金額でやっていかないといけない。40万円はすでに使い道が決まっており、今自由に使えるお金が40万円。他の人からも新たにプロジェクトが10件ほど提案されているのでその中からより効果の高いものを選考する予定。もとまさ君の提案だと費用に対して期待される効果が○○○と△△△だと思うんだけど、もう少し予算を削るか、期待される効果を大きくするように変更できる箇所はある?」
まず、「予算がありません」の一言だけでは、断られた方は予算が全くないのか、少ししかないのかがわかりません。予算が全くないのであれば新たな提案をしても無駄ですし、予算が限られており提案内容によって承認される可能性があるのであればさらにその内容をブラッシュアップすることも可能です。上長だけでなく、現場とも情報共有を行うことでより質/現実性の高い提案を期待することができます。
ポイント
「お金がない」の一言で済まさず、今置かれている現状や可能性を伝えることで部下が同じ目線で考え、自分にはない視点での提案を期待できるでしょう。「部下の提案を承認/否認」するだけでなく、「一緒にチームとして考えてもらう」という姿勢がチームワークを強固なものにしていく。
大事になってしまうから…
「いい提案なんだけど、大事(おおごと)になってしまうから…。」
せっかくいい提案をして、大規模なことができるというのに大きく失敗したくないからなのか、仕事が大変だからなのか「大事になるから」という理由で断ってしまいました。せっかく部下としては大きな仕事に大きく胸を膨らませているのに勿体ないですね。
例えば、大規模なプロジェクトの場合それ相応の予算や準備、人手が必要です。今日提案をして明日から開始というわけにはいきません。そのような計画を含めて提案を吟味するものですが、そもそも「大事になるから」というよくわからない理由で断られた部下としては「じゃあ、小さい仕事だけしておけということなのか」と不信感を抱いてしまいそうなものです。最初の「前例がない」というのと似ていますが、どちらも論理的な思考ではなく、変化を嫌う体質が大きな原因と考えられます。旧石器時代の上司がいる場所ではなかなか難しいですね。
ポイント
チャレンジ精神のある若者を活かそうとするのであれば、変化を恐れてはいけません。上司として、そのような器がないのであれば後進に席を譲りましょう。
もとまさのこれから
上の3つの発言はつい昨日、今日頂いたお言葉です。
もう、この上長ボランティアを助けるどころかやる気を奪うだけじゃん…って感じている今日この頃です。JICAという組織は非常に大きく、お役所です。お役所仕事の好きな人にとっては良いと思いますが、そうでない人にとってはとてもストレスが大きくなるかもしれません。JICAにお金がないのは事実で、現職制度中止、語学訓練費支給停止などに留まらず、現地業務費すらも十分に支払われない状態。そのくせ出張中に飲み屋までタクシーで移動する上長の行動にどう反応していいものか。
日本にいた頃からですが、モザンビークに来てから「役所嫌い」を再認識しています。固い。固すぎる。F]exibleという言葉がフ・レ・キ・シ・ブ・ルってなるぐらい固い。(意味不明) 帰国後は3年ちょっと休職を許してくれたFlexibleな会社に戻る予定です。
最終的には社長として働こうと思っているもとまさ。その理由は簡単。自由に仕事ができるから。もちろん、縛られることは沢山あるでしょうが、会社の中で一番権限の大きいのは(単純に言えば)社長!だから、お役所が嫌いなら社長として働けばいい。そのために、もう少し色々な経験を積もうと思っています。
ノ・ン・フ・レ・キ・シ・ブ・ルな人はうちの会社では雇わないようにしようと思ったもとまさでした(笑)
そーだね。その気持ちわかる。私はフ・レ・キ・シ・ブ・ルじゃなくてFlexibleよ。今後も頑張って。って人は下のボタンをぽちっとしてやって下さい。もし、何かコメントや提案があれば気軽に仰ってください。Flexibleに対応致しますw