モザンビーク49週目(6/3~6/9)


336日目(6/3)

昨晩は朝の3時半頃まで盛り上がっていたのでお昼頃までゆっくり…と思いきや、お掃除のおばさんが朝の7時に来てくれたので早起きでした(笑)

 

本日は夕方から任地のケリマネにいる農業専門家の方々とお食事会です。専門家の方は全部で7名ほどおり、日本とモザンビークを往復しながら仕事をされています。現在3名がケリマネで仕事をされているのですが、新たに2名が本日到着ということで歓迎会です!

 

歓迎会の開始2時間ほど前にレストランへ行き、お勉強開始(笑)

 

もとまさ、実は自宅で勉強できない子なのです。学生時代も図書館やカフェでないと集中できない…というか自宅だと誘惑してくるモノが多すぎてすぐに勉強を中止して遊んでしまうという意思の弱い子…(残念)

 

今日のレストランは専門家の方御用達のフランゴアローニというお店でカレーがおススメ。何度も来ているため、店員さんも顔を覚えてくれており勉強していても注意されることはありません!その後、専門家と先輩隊員の中田さん合わせて7名でのお食事会です。日本から来た専門家2人は懐かしの黒飴とキャラメル、そしてふりかけをわざわざ買って来てくれました。こーゆーちょっとしたものが全く手に入らないので、嬉しい限りです!

 

さて、明日からは学生実習が始まるので、気張っていこうと思います!

 

337日目(6/4)

本日から担当クラスの生徒たちが病院で実習を行うということで挨拶に行ってきました。33名の学生が4か所の病院にわかれて病院実習が受けるのですが、1日目の今日だけ学校の隣にあるケリマネ中央病院という、ザンベジア州で1番大きな病院に全員揃って挨拶です。

 

33人もの学生が薬局に入ろうものなら、満員御礼状態で身動きが取れません(笑)

教員は、挨拶の付き添いだけで学校に戻るということだったので、明日から本格的に指導をしていこうと思います。

 

さて、メールをチェックしていると休職中の会社からです。実はもとまさ、2016年の4月から会社を休職しています。

2016年4月~休職
2016年6月~カナダ留学
2017年4月~青年海外協力隊派遣前訓練
2017年7月~モザンビーク派遣
2019年7月 帰国予定
2019年9月 復職予定

 

ということで、実に3年4-5ヶ月の休職を認めてくれているのです(笑)

 

自己啓発休業なんていう制度はないので、完全に特例なのですが3年以上の休職を認めるなんて懐が広いな~と感心してしまいます。(4年しか働いてないのにw)

 

さてさて、北海道で働いていた時のお偉いさんからの連絡でした。

 

「先日社長ともとまささんのことについて話したのですが、日本に帰って来てから今まで通り薬剤師として働くことは、海外経験を積んで価値観が変化しているであろうあなたにとって難しいのではと考えているようです。なにか日本でやりたいことはありますか?いずれにしても、東京で社長面接することをおすすめします。段取りは私が行いますので。」

 

と、いう内容でした。

 

本当に、恵まれてますよね。

 

帰国まであと1年1ヶ月あるので、1年間違えてこのようなメールが来たのでは?と思うところもありますが、いない間にも忘れられずに、今後のことについて考えて頂けるなんて。

 

もとまさ自身も、帰国後、通常の薬剤師として仕事を続ける気は全くなかったので、渡りに船という感じでした。いずれにせよ、帰国までの間に日本とは違う視点で会社の事業計画に参画できるようなアイディアを見いだせるよう、常にアンテナを張って生活する必要がありそうです。

 

338日目(6/5)

今日から本格的に病院実習監督の開始です。基本的に放任主義の薬学部長なのでもとまさはどのような活動をしてもOK!ということで、学校へは寄らずにそのまま実習先の病院へ。何度か出入りしているため、病院の薬剤師も顔を覚えてくれています。

 

病院の薬剤師に一通り挨拶をして、薬局で調剤をしている学生のもとへ。後ろから学生の調剤している薬剤に間違いがないかチェックをします…。

 

えぇ。予想していましたが、2~3回に1回は間違いをしている…。

 

軽微な間違いもありますが、糖尿病薬を1日3回、1錠ずつ飲むはずなのに、1日1回、朝3錠で飲まそうとしたり、恐怖でしかありません。そして、それをチェックしない病院の薬剤師…。処方箋に疑義があるのに誰にも確認しようとしないで自己判断で薬を渡そうとする学生…。これが、街の小さな薬局であればまだ良いですが(良くないけど)、ケリマネ中央病院は日本で言うところの、各都道府県で一番大きな病院です。それが、このレベルということは…。

 

皆さんもわかると思いますが、患者も安心して治療を受けていられません。これがモザンビークの医療水準です。我々、日本の薬剤師や看護師が派遣されている理由がよくわかります。

 

学生も、おそらく「糖尿病薬が人を殺しうる」ということを理解していないと思います。モザンビークでは、飲み方の指導しかしません。効能・効果、副作用、生活上の注意点など説明することはありません。ということは、薬の知識がなくても、ある程度仕事ができてしまうのです。「風邪薬」なのか「血圧の薬」なのか、「抗がん剤」なのかわからなくても、処方箋に書いてある飲み方さえ解読できれば、ある程度仕事ができるように見えるのです…。

 

そして、その状況になんら疑問を感じない薬剤師と学生たち…。

 

本当に何から手を付ければ良いのかわからなくなります。まずは、病院の薬剤師と信頼関係を築いてこちらからの提案を飲んでもらえるようになる必要がありそうです。ただ、モザンビークは上下関係が非常に厳しいため、病院の薬学部長や上層部を取り込めば意外と簡単に物事が進むかもしれないですけどね。とりあえず、コツコツ頑張ります(笑)

 

339日目(6/6)

今日も病院実習へ。実習先のケリマネ中央病院は韓国のODAで建てられた病院です。築3-4年ということで非常に新しく、広く、綺麗です。ですが、この散らかった薬たちを見てください…。

 

整理整頓を教えなければなりません。しかも、ここにいるのは全員薬学部の学生たち。病院の薬剤師はどこへ行ってしまったのか…。患者さんの命を救うどころか、殺してしまわないか本当に心配なもとまさです。

 

さて、アフリカの薬局ということで日本では見かけない薬も沢山あります。例えば、1950-60年代には日本で撲滅したと言われる抗マラリア薬です。

 

 

このような薬はもとまさも興味深々。添付文書や、パッケージの文章を読みながら情報収集を行います。ですが、皆さん。この写真を見て、違和感を感じませんか?

 

 

えぇ。ここはアフリカのモザンビークです。公用語はポルトガル語!パッケージには残念ながら英語が記載されています。。。ということで、学生はもとより、病院の薬剤師たちも一部の人間を除いて、書いている意味を理解できないのです…!!

 

モザンビークには薬品会社が存在せず、全て輸入です。ということで、ほとんどの薬品は英語で記載されているのです。「この薬は食事の前後2時間を避けて服用させてください。」と注意書きがあっても見落として、患者さんのもとへ正しい説明もなく行ってしまうのです。(この薬ではないですが)

 

昨日と同様に、学生が間違いを犯さないか心配しながら指導です。処方箋は全て手書きなので字が汚くて読めない、書き忘れた指示があるなども日常茶飯事です。シロップ剤(飲み薬)の1回量が書かれていない処方箋を持っている学生がいたため、「どうするのかな?」と、黙って見ていると患者さんを呼び、薬の説明を始めてしまいました。そして、患者さんに薬の説明をしているときにやっと「1回量が記載されていない」ことに気付いたのです。

 

が、しかしそこから医師や薬剤師に確認をするのかと思いきや、勝手に「1回5mlで服用してください」と説明を始めてしまいました。流石に、これ以上黙って見ていられないということでストップをかけました。

 

「何してんの?5mlってどこにも書いてないのに何で勝手に判断してんの?」と、関西弁ではなくポルトガル語で注意です。(しかも、患者の体重確認してないし…。)

ということで、薬剤師のもとへ向かわせました。

 

こんなことが毎日、というか毎時間起こっているのです。モザンビークで病院へ行く事があれば自分自身でその薬について調べるか、知り合いの薬剤師に確認することを強くおススメします。

 

「間違って薬を渡すこと」に恐怖心がないモザンビーク人に恐怖心を抱きます…。

明日も頑張ろう。モザンビーク医療が少しでも良くなるように…。

 

340日目(6/7)

今日も午前中は活動へ。ここ2日間と同様に注意して、注意して、注意していました。疲れるので書きません(笑)

先日、日本語が話せる韓国人医師とご飯に行った話をしましたが、早くも韓国へ帰ってしまうようです。3週間の滞在と言っていたのでとても早いですね。そして、以前から仲良くしてくれていた韓国人看護師のローザも明日、ケリマネを離れてしまうようです。プロジェクトは今回の滞在で終了ということでモザンビークへ帰って来ることはないのだとか…。とっても寂しいですが最後に送別会です!

 

因みに、このブログで最も登場している飲み仲間のヴィヴィアーニ(通訳)は1週間滞在を伸ばしたのだとか。先週土曜日に「今日が最後の土曜日だから飲みに行こう!!」と言っていたのに、結局今週末も飲み会となりそうです(笑)

 

最後の晩餐はナガラダスというホテルにあるレストランでお食事。他のレストランよりお洒落なメニューが多いため、重宝しています。(ちょっとお値段は張りますけどねw)今日は送別会ということで、もとまさと先輩隊員の中田さんの日本人で御馳走しようと思っていたのですが、韓国人医師が「今日は僕の奢りですから遠慮なく食べてくださいね!」と!!(しかも日本語でw)

 

 

 

 

 

 

 

結局奢ってもらってしまいました…(笑)

一応、用意していたカプラナという伝統布をプレゼント。ローザとヴィヴィアーニにはアフリカ型に掘られた鍋敷きのような置物もプレゼント。喜んでくれていたようなので良かったです。明日の午前中、ケリマネ中央病院で仕事をして、そのまま飛行機で去ってしまうようなので、病院実習中に少し抜け出して挨拶ができるといいな~。もとまさ達が帰国したら韓国と日本で会おうね!と約束してお別れしました!

 

341日目(6/8)

今日も朝から病院実習へ。

散々、「わからないことがあれば勝手に判断せず、薬剤師に確認する!!」と指導した甲斐もあり、僕の目があるからかはわかりませんが、薬剤師に質問をするようになりました。お陰様で、今日はほとんど間違いも見当たらず、平穏な時間を過ごすことができていました。昼前頃に韓国人医師のソンさんから連絡が!

「今から院長と面談があるのですが、その後会えますか?」と連絡がありました。

 

せっかくなので少し実習を抜け最後の挨拶をしに韓国人チームの控室へ。挨拶をしに行ったソン先生だけでなく、御馴染みのローザ(看護師)とヴィヴィアーニ(通訳)もいました!挨拶はせっかくなので、先輩隊員の中田先輩も一緒に行ったのですが、 ローザと中田先輩は1年の付き合いを通してとても仲良くなっていたようで、目が合った瞬間から2人とも目に涙が…!モザンビークでできた韓国人の友達。日本に居てはできなかった友達です。やっぱ海外に行くっていいな!色んな出会いがあります。

 

皆で記念撮影をして、お別れです。何度も「バイバイ」「またね!」と言いながら、後ろ髪を引かれる思いで実習先へ戻ったのですが、偶然にも帰宅するときに再会(笑)一緒に遅めのお昼ご飯を食べてここで本当のお別れとなりました。

 

夜は、いつも通り呑兵衛のヴィヴィアーニと飲み屋さんへ。本来であればヴィヴィアーニも明日帰国予定だったのですが、モザンビークでのんびりするために、1週間延泊したようです。いつも通り、「あーだ、こーだ」と話していると、すっかり仲良くなった常連のモザンビーク人も混ざってきます。そしていつもの流れで2次会です。毎週金曜日はライブがあるようで、ギターを弾きながら歌っている歌手の真ん前へ。この歌手ともすっかり仲良くなったので「おぉ!もとまさ来たか!」という感じで迎えてくれます。

 

 

 

 

 

ただ、先週同様に、お酒+音楽⇒ダンスという方程式は本日も健在のようで、半ば強引に踊らされていました…(笑)今日は「0時までには帰るから!」と先に言っておいたので早めに解放されましたが、結局ヴィヴィアーニはその後も会場に残っていました。本当に元気ですw

 

342日目(6/9)

今日は嬉しいお知らせがありました。

2018年度1次隊としてモザンビークに赴任予定の後輩隊員から「訓練所での最終試験合格しました!これで、モザンビークに行けます!」という連絡がきたのです。

実は、派遣訓練前から連絡を取っていた方で、応援していたので良かった!これでモザンビークで会えます!赴任は7月3日ということで、ちょうどボランティア総会後、任地へ戻ってしまっていますが、そのうち会えると思うので楽しみ!お酒を飲みに行く約束もしているので「どこに行こうかな~?」と、今から楽しみです(笑)

 

本日は特にこれと言った用事もなく、動画を見ながらポルトガル語の勉強をしたり、日本にいる友人と連絡を取ったりしながら過ごしていました。リラックスした1日でしたが、夜になると蚊が活発に攻撃してくるので、それさえ無ければな~という感じ(笑)

 

モザンビークは冬に入っているのに未だに蚊が活動しているのは、やっぱり日本と違いますね…。マラリアの患者数も多いわけです。今日も蚊帳に入って寝ます!

 

今週のまとめ

ついに、病院での実務実習が開始されました。予想していた通りとは言え、間違いが多すぎる。何度も、何度も、理解して実際に行動に移せるようになるまで諦めずに指導する必要がありそうです。できれば学生だけでなく、病院の薬剤師の行動にも影響を与えたいけど…焦らず、諦めずに少しずつ頑張ります!

 

因みにTOP画像は何も関係ない、ボルダーズビーチ(南アフリカ)で撮影したペンギンとビーチの写真です(笑)

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